介護タクシー車両を保管するための車庫について

介護タクシー許可を受けるに当たって、使用する車両を確実に保管が可能な車庫を確保しなくてはなりません。

岩がゴロゴロしている場所や沼のようになってしまっている場所など、普通に考えて車両が停められないような場所でなければ、舗装がされていても、砂利のままであっても問題ありませんし、山合の地域などで、車庫に傾斜がついてしまっている場合でも、車両を停めることができるのであれば、これが原因にて許可を受けられないということはありません。

近年では無蓋車庫(屋根の無い車庫)での許可取得も認められておりますので、ほとんどの方が更地の車庫を要しされています。

そこまで難しい判断はいらなくなった車庫の選定ですが、それでもいくつかの細かな要件がありますから見ていきましょう。

車庫も各種の他法令への抵触はやはりNG

営業所や休憩施設と同様に車庫となる場所についても各種の他法令への抵触がある場合には使用することができません。

ですから車庫に関しても同様に非常に大きな労力を要するところではありますが、しっかりと調査を行い確実に抑えていただきたいところです。

但し、今日では無蓋車庫を介護タクシー車両の車庫として使用することが認められております。

無蓋車庫とは屋根やガレージなどの囲いの無い車庫を指しますが、これとは逆に屋根などが存在する有蓋車庫を使用する場合には注意が必要です。

有蓋車庫の場合、通常では建物とみなされることになっているため営業所などと同様に都市計画関連法令や建築関連法令への抵触調査も行わなければなりません。

どうしても有蓋車庫にしたいというケースを除いてはその労力を考えると無蓋車庫にされることが良いのではないかとおススメします。

風や雪などがすごく有蓋車庫にせざるを得ない場合には必ず事前の調査を行いましょう。

介護タクシー車両を停めた時状態での前後左右の幅はそれぞれ50cm以上

介護タクシー許可を受けるための要件に当たっては使用する介護タクシー車両をしっかりと保管するだけの広さがある場所を用意しなくてはなりません。

ただ単純に車両が収まれば良いというそんな簡単な話では無いので確保の際にはメジャー等を持って意識して選んでみてください。

介護タクシーを保管する車庫においては車両を車庫に格納した状態で、前後左右それぞれに50cm以上の空間があることが求められています。

つまりは使用する車両の長さと幅にそれぞれ1mを足した寸法以上の広さがある車庫でなければなりません。

私たちが普段、使用している自家用車ではギリギリでも車庫に収まれば車庫証明が発行されますが、運送事業に用いる車両の場合にはそういうわけにはいきません。

特に注意したいのが、都会などにおける賃貸車庫。

実際に東京23区内において何度か苦労したことがありました。

前後は問題ないことが多いのですが、左右の幅が全然足りないってケースは意外とあります。都内の駐車場だと隣の車との隙間がほとんど無いって場所もありますから、探すときには多少、高くても余裕のある車庫を選ぶようにしましょう。

車両制限令への抵触もNG

車両制限令って何ぞやという方が大半かと思います。

介護タクシー許可においてはこの車両制限令の中でも主に道路幅がポイントとなるわけですが、使用する車両と車庫の前面道路の幅を照らし合わせて、その道路を使用することができるのかどうかを見ています。

自家用車を購入する際にこんなことを意識した方は皆無だと思います。

しかし、介護タクシーとして使用する場合には、非常に重要なポイントです。

車両制限令の第5条と第6条に車両幅と道路幅の関係性が記載されており、これらへの抵触の有無により道路を通行することができるのか否かを判断することになります。

初めて見られる方にとっては何を言っているのか意味不明となりがちなのですが、仮に使用する車両と見合うだけの道路幅が確保できない場合には、使用する車庫そのものの広さが十分であったとしても、その場所で許可を受けることはできません。

意外とミスを犯しやすい本当に重要なポイントです。

ご自身にて許可申請の準備をされる場合には車両制限令をしっかりと理解した上で、確保を図るようにしてください。

介護タクシー車両を確保する際のまとめ

  • 無蓋車庫でも有蓋車庫でも許可は出るが、これから探すなら無蓋車庫がおススメ
  • 車庫においても他法令への抵触は致命的。調査あるのみ
  • 車庫の広さは車両の前後左右50cm以上の余裕のある場所で
  • 車両制限令への抵触は意外と落とし穴。心配なら車庫の前面道路は超広い所で!
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