介護タクシー許可に添付するのはあくまでも公道の幅員証明書
区画整理などが進んでいないような昔ながらの地理を形成しているような地域において許可申請の準備をしていると遭遇したりするのですが、介護タクシー車両を保管する車庫から公道に出るまでの間に他人の敷地を跨がなくてはならない奥まった場所に車庫が存在する場合があります。
介護タクシー許可申請においての添付書面として道路幅を証明するための幅員証明書という書面を求められますが、求められているのはあくまでも「公道」の幅員証明書です。
公道とは国道、都道、県道、区道、市道など行政が管理している道路を指すわけですが、介護タクシー許可申請においては、公道ではない道路の幅員証明書は求めていないのです。
従って、車庫の前面道路が公道でない場合には、道路幅が広いことを証明しても意味をなさないのです。
前面道路が広いだけで判断するのは危険?
ご存じのとおり、介護タクシー車庫については、車両制限令というルールに則り、これに抵触すればその車庫を利用することはできません。
あんまり小難しいことを考えたくないのであれば、とにかく広い道路沿いの車庫を準備するべきと思っていただいてほぼほぼ間違えではないのですが、そうも言っていられないようなこともあります。
かなり稀なケースではありますが、介護タクシーを保管する車庫の前面道路がすっごい広いのに私有地というケースでは、危険が待ち構えているかもしれません。
車庫の前面道路が広くても私有地では意味が無い
実際にあったケースをご紹介。
車庫として使用したい場所の前面道路がすっごい広い道路(道)でした。
そのため、車庫については問題ないだろうと安心をされている方よりお声がけをいただきサポートをさせていただきましたが、現地調査をしてみてビックリ。
まず、その広い道路は私有地で、そこから公道に出る交差点の道路幅が狭いこと、狭いこと。実寸で4mに満たない道路でした。せっかく前面道路が広くても、私有地では幅員証明書が取れませんから、これでは意味がありません。
現在の法令を考えるとあまり無いケースのはずなのですが、冒頭に申し上げた通り、区画整理が進んでいないような昔ながらの区画が残っている地域では、遭遇することがあります。個人的な感覚ではやはり都会に多いかなと。
車庫の調査はしっかりと行いましょうね
パッと見た目だけで大丈夫と思いがちですが、許可を受けるにあたっては念には念をでしっかりと調べてくださいね。
賃貸車庫などのようにお金が絡むケースだと、後々、使えないとなると費用負担も大きいし、揉め事にも繋がりかねませんので。
気持ちよく開業を迎えるためにも、調査業務は怠らずにやりましょう!